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サイディングの張り方は直張り工法と通気構法の2種類があります。
通気構法はサイディングと下地の構造用合板との間に約15mmの隙間が設けられています。この隙間により外部または室内から壁体内部にくる湿気を棟換気、もしくは小屋裏換気などにより排出するというものです。
その一方、直張り工法は下地の構造用合板に直接サイディングを張る工法なので通気工法と違いサイディングの裏側に15mmの隙間が無く、内部からの湿気が抜けるところがないので、下地の合板が腐食したり、サイディングボードに含んだ湿気の逃げ所がないので、太陽光によって温められて乾いたり湿ったりを繰り返すうちに、サイディングボード自体に反りが発生してきます。その結果、シーリング材の伸びにも限界がありますので、破断して水密性が失われて漏水が発生するなど色々な不具合が出てきます。特に太陽光が当たる時間の長い南側で症状が著しく現れる傾向があります。
このような直張り工法の場合は塗装することが原則不可能です。サイディングの張り替えをすることとなります。まず御自身の建物がどのような工法でサイディングが張られているのかをチェックしましょう。
建物に使用されている屋根材には塗装することが原則不可の物があります。
屋根の塗装を行う前に何の屋根材が使われているのか確認しなければなりません。
アスベストを含有していない屋根材が一般化した頃(2006年以降)に建てられた物件は注意が必要です。代表的なものはニチハのパミールAという屋根材で写真の様にミルフィーユ状に層間剥離してしまう欠陥品があります。この材料を使用している場合は、塗装したとしても剥離が止まらずにボロボロになります。ですので塗装することが絶対的に不可となります。その他にもコロニアルNEOなどの商品もあります。
基本的にノンアスベスト屋根材を使用している場合は屋根の葺き替え、もしくはカバー工法と言った、既存の屋根の上に新しい屋根を被せて施工する方法が取られます。
吹き替えの場合は、既存屋根の撤去費用と廃材処分費が発生するなどコスト面で割高となります。
カバー工法は既存屋根材を撤去する必要がありませんが、屋根の重量が増すというデメリットがあります。カバー工法の施工方法には二種類あり、コンパネを屋根の上に敷き詰め、その上に防水の為のアスファルトルーフィングを敷く方法と、コンパネを敷かずにアスファルトルーフィングを敷く方法があります。後者の方が屋根の重量は軽くなりますので建物にかかる負担は最小限になります。
また、カバー工法の場合は既存の屋根の中の乾燥状態を見極めなければなりません。屋根の中が湿っているのにカバーしてしまうと湿気の逃げ場がなくなり、屋根の下地材の野地板が腐食してしまいます。ですので、湿気を含み腐食している部分を野地板ごと剥がし、綺麗な野地板に取り換えてから施工する必要があります。更に小屋裏の湿気を排出する為に棟換気金物を設置します。
カバー工法はしっかりと状況を見極め管理を徹底すれば、コスト面から見ても最善な工法です。
まずは御自身の建物にノンアスベストの屋根材が使用されていないか確認しましょう。新築時の図面の仕上げ表にメーカーや材料名が書いてあることもあります。